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日本ルイス・キャロル協会 様の例会にお邪魔してきました。

昨日、日本ルイス・キャロル協会様の例会にお邪魔させて頂きました。

 

題目は「フェミニズム童話とアリス」。

 

楽劇座でも『不思議の国のアリス』をテーマにした作品を上演する事が多くて、「可愛い」だけではない、少し違う視点や学術的な面からも『不思議の国のアリス』をより掘り下げてみたいな…と思い、お邪魔させて頂きました。

 

 

九州大学の谷口秀子先生の発表はなかなか聞く機会のないジャンルのお話で興味深かったです。「シンデレラ」を例にして、伝統的な童話は昔の価値観(家父長制、女性に家柄のいい男性との結婚は素晴らしいと教育する)を伝えるための物語だったというお話から始まり、いくつかの現代版(?)童話とも言える、男女が逆転した童話や、現代の社会の象徴である「雷の国」に迷い込むアリスの物語をご紹介されていました。

 

 

最近は、演じる役柄の上でではありますが、舞台『ルーシー・フラワーズ』で御伽の国の住人達から色々な相談を受ける立場を経験しているので(笑)、昔の価値観に縛られたままのシンデレラがルーシーのお家に来たら、一体どんな相談内容になるかな?と考えてみたり…。伝統的な童話だけでなく、「フェミニズム童話」も舞台で上演出来たら面白そう!!と個人的には感じるところがあって、とても楽しい時間でした。

 

協会の先生方や会員の方も、初めてお邪魔したにも関わらず暖かく対応して頂き、本当にありがとうございました。

 

 

 

そして例会後にお話させて頂いた寺嶋さなえ先生から、著書の「発見!不思議の国のアリス 鉄とガラスのヴィクトリア時代」を頂いてしまいました!

 

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不思議の国のアリス」を通してヴィクトリア朝時代の文化を学べます。

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アフタヌーン・ティーや時計といったアリスでもお馴染みのキーワードはもちろん、電気機関車やガラス建築、フィッシュアンドチップスまで、一見アリスと関係なさそうなものまで英国文化が盛りだくさん!文章だけでなくイラストや写真も豊富で、英国文化に興味を持ち始めた私にとってはとても嬉しい本です!!

 

個人的には翻訳者さんによる日本語訳の違いの比較も面白かったです。

 

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作品の背景にあるその時代の文化を知ると、その作品のそれまで知らなかった一面が見えてきます。私はまだまだ「不思議の国のアリス」初心者なので、知らない事ばかりで恐縮なのですが…でも、こういった新しい知識を得るのは楽しいですね。私のように、まだヴィクトリア時代に詳しくないアリスファンの方は必見の一冊ではないでしょうか?

 

この夏、楽劇座&ローズセラヴィでもルイス・キャロルの没後120周年を記念して、アリス関連の作品を連続上演する『不思議の国のアリスフェスティバル』の企画も予定されているので、それまでにしっかり「不思議の国のアリス」について勉強しておきたいと思います。

 

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